2022-09-27

第30回JIBT 国際カジキ釣り大会

30周年記念JIBTにIGFA会長のロブ・クレイマー氏来日!

JGFAの呼びかけに応える形で、IGFA(インターナショナル・ゲーム・フィッシュ・アソシエーション)のプレジデント、ロブ・クレイマーさんが奥様のララさんを伴って初来日されました。
JIBT(ジャパン・インターナショナル・ビルフィッシュ・トーナメント)の期間中、前夜祭(7/19)から参加し、大会初日(7/20)には選手として参加、2日目(7/21)は、「歓迎昼食会」、夕方には「かじきミュージアム・オープン・テープカット」、夜には「公開講座」の講師を務められました。
そして、最終日の表彰パーティーに列席、たいへんあわただしい日程で気の毒でしたが、JIBTの様子、日本のカジキ釣りの様子、JGFAメンバーとの交流と、JGFAとIGFAにとってたいへん意義のある日々を過ごされました。
これにより、JGFAの活動が世界レベルで知られ、スポーツフィッシングヘの貢献が広く理解されることを望むとともに、JGFA、IGFA両団体の関係がさらに深まることを期待いたします。

公開講座
ロブさんは、アングラーとしても、また、研究者としても知られている方です。そこで、世界の視点から見た釣りの現状と、ゲームフィッシュ資源の動向、資源管理の方向性、釣り人としてできることなどについてセミナーを開いていただきました。

7/19-22「第30回下田国際カジキ釣り大会(JIBT)」結果レポート

今年で記念すべき第30回を迎えたJIBT。3日間でなんと大会史上最高の77本のカジキがあがりました。初日だけで41本、これも1日の釣果としては最高を記録しました。

【開催日】2008年7月19日~22日(19日:前夜祭)
【開催地】静岡県下田港およびその沖合
【参加チーム】111(124チームのうち、13チームキャンセル)
【参加選手】574人(釣りをしないゲスト、スタッフ、関係者含め総計750名。これも過去最高)
【参加艇】111艇(地元チャーターボート(遊漁船)17、オーナーボート94)
概況
今年は、記念すべき30回大会。IGFAからプレジデントのロブ・クレイマー夫妻を迎え、大会2日目の7/21には、「かじきミュージアム」のオープニングセレモニー、また、ロブ・クレイマー氏による「レクリエーショナルフィッシングと釣り資源の保全管理」をテーマにした「公開講座」も開かれました。また、これまでJGFAやJIBTに多大な貢献をされたスポンサーならびに下田市、下田市漁協などの地元団体、そして個人にIGFAからの感謝状を贈呈する「昼食会」がこの日のお昼にロブ・クレイマー夫妻を囲んで行われました。そして、それに先立つ7月19日には、地元の小学生を対象としたボランティアクルージングを開催、そして夜には地元下田市関係者の皆さんの絶大なご支援を得て盛大な「前夜祭&花火」が催されました。また、大会期間中は「道の駅開国下田みなと」周辺で「下田マリンフェスティバル」が同時開催され、地元の皆さん、大会参加者、それに観光客も交え、にぎやかに行われました。
釣りの方では、大会1週間前になって黒潮が急激に大会エリアに接近、心配された台風7号も進路が大陸にそれ、19日に梅雨明けとなったことで最高のコンディンョンの中行われました。黒潮の接近で水温も26℃~28でと高く、水色も最高で、予想通り、初日から驚くほどのカジキがヒット。大会史上最高の
釣果に恵まれ、3日間とも常にどこかのボートがカジキとファイトしている状況でした。その結果、初日41尾、2日目18尾、3日日18尾の計77尾のカジキが釣られました。そのうち、51尾はタグ&リリースされ、検量に持ち込まれたのは、26尾でした。
検量に持ち込まれたカジキは独立行政法人・遠洋水産研究所の研究員の方によって検体調査され、貴重なデータを得ることができました。
優勝は、1日目にマカジキ、クロカジキ各1尾の計2尾、3日目にクロカジキ2尾、合計4尾のカジキをタグ&リリース(以下T&R)した「ソルティー」(チーム名「チームソルティー」チームキャプテン:秋広重幸さん))やはり数多くカジキが釣れた第23同大会(52尾)の時は、惜しくも2位でしたが、今回リベンジを果たし念願の初優勝、静岡県知事賞と来年のハワイHIBTへの出場権を獲得しました。
2位は毎日コンスタントにクロカジキを1尾ずつT&Rした「ミスリバティー」(チーム名「ビンクドラゴン」チームキャプテン:趙炫済さん)で、過去2回優勝のベテランらしさを存分に発揮しました。
3位は2日日になんと3尾のクロカジキをT&Rした「ブルーウォーター」(チーム名「ブルーウォーター」チームキャプテン:佐々木公明さん)でした。3日目に1尾でもクロカジキをT&Rすれば優勝でしたが残念でした。
それにしても凄まじい釣果に沸いた3日間でした。IGFAのロブ・クレイマー会長も日本のトーナメントでこんなにカジキが釣れるとは・・・本当にビックリされたようで、さらには徹底されたIG FAルールとT&R率の高さにも感動され、21日にオープンした「かじきミュージアム」などの印象とともに”近い将来、SHIMODAが世界のビッグゲームの中心なるかも知れない。・・”とコメントされていました。

報告:JGFA事務局

3日間のカジキデータ

ストライク数T&Rキャッチ合計
2008/7/2080291241
2008/7/214242818
2008/7/223838618
160512677

第30回JIBT表彰結果

団体総合 T&R:タグ&リリース

順位 チームNo. チーム名   合計ポイント 備考           
1位79チームソルティ787.57/20 クロカジキT&R(50lbライン×1尾)マカジキT&R(50lbライン×1尾)、7/22 クロカジキT&R(50lbライン×2尾)
2位7ピンクドラゴン6307/20 クロカジキT&R(50lbライン×1尾)、7/21 クロカジキT&R(80lbライン×1尾)、7/22 クロカジキT&R(50lbライン×1尾)
3位22ブルーウォーター612.57/21 マカジキT&R(2日目ファーストマーリン・50lbライン×1尾)、クロカジキT&R(50lbライン×2尾)

個人総合 T&R:タグ&リリース

順位 アングラー名    チームNo. チーム名 ポイント 備考          
1位杵渕 貴寧(たかね)11TEAM海援隊456.37/20 クロカジキT&R推定100kg(50lbライン)、7/21 クロカジキ154.2kg(50lbライン)
2位廣瀬 文乃(あやの)87ブルーウォーター 月島みはらし4507/20 クロカジキT&R推定150kg(50lbライン)、7/20 クロカジキT&R推定100kg(50lbライン)
3位露木 俊也16ホワイトロータス4507/20 クロカジキT&R推定120kg(50lbライン)、7/22 クロカジキT&R推定130kg(50lbライン)

優勝チーム「チーム・ソルティー」1日日、3日日と2本ずつ、計4本のカジキをタグ&リリースし、見事優勝しました。
ボート:「ソルティー」(チームキャプテン:秋広重幸さん)マカジキT&R推定40kg、クロカジキ推定11 0kg(1日目)・クロカジキ推定110kg 2本(3日目)計4本。釣った場所:1日ロアオネ、3日ロウトマアワセ

チーム第2位「ビンクドラコン」3日間コンスタントに1本ずつ、計3本のクロカジキをタグ&リリースし、過去2回優勝のベテランらしい戦いぶりでした。ホート:「MISS LIBERTY」(チームキャブテン:趙炫済さん)

チーム第3位「ブルーウォーター」2日目(7/21)のファーストマーリン、マカジキ推定40kgを手始めに、この日3本のカジキをタク&リリースし、単独トップに立ったものの最終日に釣果なく惜しくも3位に終わりました。もう1本が出なくて残念でした。ボート:「ブルーウォーター」(チームキャブテン:佐々木公明さん)

「スモールボートとクロカジキ」111チーム中、最小ボートがこの「KANTAMARU」23フィートでした。
今回は、行き帰りを含めてベタナギのコンデインヨンでスモールボートでも十分に戦えました。「KANTAMARU」(チームキャブテン:田中俊彦さん)は、クロカジキ3本をタク&リリースしましたが惜しくも4位でした。

「地元遊漁船とカジキ」今回は地元遊漁船が17艇が出場。ほとんどの船にカジキのヒットがありました。「すさき丸」のクロカジキ。(チー
ム:中日卜ローリンククラフ(B))

「花火」30回を記念して前夜祭の最後は花火で締めくくりました。明日からの大会が成功しますように。

「個人総合1〜3位」栄誉ある30回記念大会・個人総合の上位をゲットしたアングラーニ人置いて左より、3位・露木俊也さん(ホワイトロータスFC)、個人優勝・杵渕貴寧(たかね)さん(TEAM海援隊)、2位・廣瀬文乃(あやの)さん(ブルーウォーター月島みはらし)の皆さん。

団体総合優勝「チーム・ソルティー」記念すべき30回大会の優勝は「チーム・ツルティー」(ボート:ソルティー、チームキャブテン一秋広重幸さん)。同点でも釣り上けた時間差で2位となった23回大会(2001年)のリベンジを果たし、初優勝。静岡県知事賞と、来年のハワイHIBT出場権を獲得しました。

出典:JGFAニュース2008年

77尾がヒット!下田沖マーリン・フィーバー

美しさとパワーを備えたカジキ。
そのジャンプはアングラーの目に焼き付き、最後の最後まで疾走するパワーには圧倒される大会記録が続出し、160kg以上の魚も出た、真夏の大会を追った。

前日から好釣果の予感が

今年で30回を迎えた『下田国際カジキ釣り大会』(JIBT)。毎年7月中旬に下田港を基地に、全国のジャパンゲームフィッシュ協会(JGFA)会員が参加して行なわれるイベントである。
7月20〜22日が大会本番だが、19日には前夜祭が行なわれた。この日の海況調査では、大会エリアに黒潮の分流が入り、ほぼ全域で28℃台の水温。水色も良好で、下田入港前3尾のカジキをタグ&リ
リースしたボートもあった。翌日からの大会が楽しみな前夜祭になった。
下田漁協の敷地を借り、組合の協力と会員のボランティアで売店も出た。参加者の親睦と海況情報収集を兼ね、ビアパーティが開催された。バンドの演奏が鳴り響き、会員ボランティアの出店でヤキソバ、カレーライス、焼肉などが味わえる。おまけにカクテルやビールは飲み放題。
30周年を記念して最後は花火が打ち上げられ、歓声が上がっていた。

下田沖に集結した574名

翌20日、朝6時から大会本部前で安全と豊漁祈願を行ない、7時に全船の無線チェック。7時45
分のスタートのため、参加の111艇、574名が下田港外のスタート地点に向かった。
7時45分、各船いっせいに釣り場へ向かった。事前調査では全工リアとも良好で、近場の神子元鳥南の「アオネ」から「イローアワセ」、「トンガリ」にボートが集中した。
朝のうち「ヒョータン」に行ったボートも、ほとんどがこの海域に戻ったようだ。昼前からボートのラッシュになり、他船を避けながらの釣りとなった。
さて、初日の釣果はというと、過去の記録を塗り替える41尾の好釣果。そのうちタグ&リリースされたのは29尾、キャッチは12尾だった。7人の女性アングラーも計8尾を釣った。2尾を手にしたのはチーム「ブルーウォーター月島みはらし』の美人アングラー・廣瀬文乃さんだった。そして最大魚は『ナチュラルスピリッツ』の岩間一実さん。163・3kgの魚を、6時間7分の死闘でキャッチした。
これは大きいからだけではなく、運悪く魚体にラインが巻き付いて潜ちたので、水圧のせいで上がらず時間が掛かってしまった。ちなみに彼女の過去最大魚は211kgのクロカジキ。歯科医で大学の講師も務める。 一級船舶免許も所持し、キャプテンである夫に操船の指示も出すスーパーウーマンである。

「ブルーウォーター」がトップに踊り出る!!

大会2日目の21日、『ブルーウォーター』の3連釣があった。7時50分にファースト・マーリンが
出て、9時17分、10時48分と立て続けに釣りあげた。3尾をタグ&リリースしてトップに躍り出る。
この日釣られた17尾中、11時55分までに釣られたのは16尾。それ以降は111艇が粘ったにもかかわらず1尾のみで、3時のストップフィッシングを迎えた。
魚、そして海に関しては、いまだに分からないことが多い。釣りもその不確定要素の影響を大きく受ける。
卜ロウリングの大会は狭いエリアを多数のボートが走り、5〜7本のルアーを引き回る。
そんな騒々しい海面を避け、カジキも海中に潜ってしまうのだろうか。実は各地の大会でも、初日から少しずつ釣果が落ちることが多いのだ。

「チームソルティー」が劇的な逆転優勝

22日の最終日、団体優勝はこの日の釣果で決定する。
8 時2分、第6人徳丸でファースト・マーリンがあがった。エリアは相変わらず初日と同じだが、少し西側に寄っている。『チームソルティー」が8時26分に釣り、17分でクロカジキをタグ&リリース。
10時35分に再び18分でタグ&リリースをした。この時点で、「チームソルティー」がトップに躍り出る。続いて1回優勝している強豪『ミス・リバティー』が3尾目をタグ&リリースし2位に進出。前日までトップだった一ブルーウォーター』は苦戦を強いられた。
時間は刻々と過ぎ、ストップフィッシングの瞬間が迫っている。
この日は14時に終了だったが、最後のヒットは13時27分だった。
過去最高の釣果と最大のエントリー数で盛り上がった本大会。最後の最後まで、マーリンは参加者を熱くさせた。
そして優勝に輝いたのは『チームソルティー』。785・5ポイントという成績だった。今年は3日
間で大会史上最高の77尾という釣果があった,初日だけで41尾、タグ&リリースされた魚は51
尾と、いずれも最高記録が出た大会であった。
なお、国際ゲームフィッシュ協会(IGFA)ルールで行なわれたこの大会は、世界共通の条件にしたがうもの。釣り具や仕掛けが審査され、その詳細は多岐に渡る。

出典:つり人 No.748

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