2022-11-01

長鋪 毅一郎 JGFA会長

一説には、わが国で初めて西洋音楽を聞いたのは下田の人びとであったとのことです。それは、ペリーの軍楽隊だといわれます。これは「事件」でした。開国は、鎖国を解いたというだけではなく、ペリーの軍楽隊が表象する文化的融合による新たな前進を含意します。私たちはこの下田に、三宅島で開催していた「TOKYO トローリングフェスティバル」とタグ&リリースの思想を携えてやってきました。1986年のことでした。その名称も開国の町にふさわしく、またスポーツフィッシングのあるべき姿を表象する 「Japan International Billfish Tournament」に改めました。JIBTの略称は、下田から世界に知られています。アクセスのよい良港である下田は、東南アジアを中心に海外のチームも参加実績を有するJIBTにとって、最もふさわしい歴史的背景があるのです。

以来約40年、JIBTは下田に定着し、町の活性化にも寄与しています。それは、開国の街にとってごく自然なことであり、アメリカ海軍も参加する「下田黒船まつり」とともに市を代表するイベントとしてこれからも発展します。JIBTのエリアから眺める伊豆諸島(神津島・式根島・新島・利島)には下田港から定期の貨客船で手軽に行くこともできるため、観光客の誘致にも寄与するでしょう。

JIBTの発展は、下田が国際貢献をさらに促進する一助となると私たちは自負しています。同時に私たちは、下田の人びとが自分の住む町で開催されるJIBTを誇りに思っていただけると信じています。

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