2022-09-14

第17回JIBT 国際カジキ釣り大会

開催期間1995年7月20日 – 22日

第17回JIBTが7月20日~22日の3日間、静岡県下田市で開催されました。
昨年の8月開催から、今年は潮の具合や釣果への期待などから再び7月の開催となりましたが、長びく梅雨も明けきらず空模様が心配される中で大会を迎えました。
しかし、海況の方は良好との情報で、今年本部船を担当いただくことになった須崎の人徳丸からは3日前ほどから良い潮が入って来ているとの朗報も入り、今年こその期待は大きくふくらみました。事実大会前日の19日に下田港に向かう参加艇のうち、大会海域を試釣していた3艇が早々にカジキを釣り上げ入港するというハプニングも生まれました。
19日夜には、大きな夢を求めて下田に集結した選手を素晴らしい前夜祭で迎えることができました。今年は下田市漁業協同組合のご厚意で市場のスペースをお借りすることができ、実行委員を含めた出場チームの有志が会場に趣向を凝らした屋台を出現させ、生バンドも入ってまさにお祭り、屋外での楽しいパーティーがスタート。各地から集まった選手同志が明日からの作戦を話しながらの友情の輸が大きく広がりました。
明けていよいよ第1日目、恒例の開会式のあと89チーム(オーナーボート71、チャーターボート18)349名が参加しスタートフィッシングヘのカウントダウンが始まりました。 7時45分”スタートフィッシング”の声と共に一せいにポイントを目指す各チームですが、前日の情報ではカジキのポイントは近い…とのことから「イカ場」「アオ根」に多くのボートが集まりルアーを流し始めました。そのような中、今年絶好調の前田キャプテン率いる「アドミラルFC」から、”カジキヒット”のコール、そのコールを皮切りに次々とカジキヒットの知らせが無線を通じて本部に入り、大会期間中31本ものカジキが釣れた第12回大会を思い出させる幕明けとなりました。何とスタート後の2時間で14回ものカジキのストライクがある程のラッシュとなりましたが、反面、バラシも多く、ここまでのランディングはアドミラルFCの1尾のみ、しかしその後、大吉丸に乗船したマーメイドACが100kgのクロカジキをランディング、又、午後に入り浜名湖GFCのサンチャゴが推定110kgのクロカジキにタグ&リリース(T&R)を成功させ、更にネプチューンFCが135.9kgのシロカジキをランディング、初日は4本のカジキ(1本はT&R)をキャッチするなどここ何年かの中でも最高のスタートをきることができました。
2日目、昨夜からの南西の強風と小雨の残る肌寒い中でのスタートとなりましたが、その強風のため多くのボートが神子元島南沖のアオネ、イローアワセに集結しました。前日に続く悪条件の中多くのストライクコールがありましたが、カジキの方がナーバスになった為か、ルアーヘの喰いつきも浅いようでやはリバラシの報告も多く大会本部もヒット!の連絡が入るたび今度こそ……との祈りにも似た気持ちでキャッチの報を待っていました。
そのような中にも8時45分にヒットしたハマスポーツFCが慎重なファイトの末、推定90kgのクロカジキにT&Rを成功させたとの報に続いてアルバコアFCも146.1kgのクロカジキをランディング、ストップフィッシング間近には東京ボートFC(A)が84.2kgのクロカジキを同じくランディングに成功との報が入りましたが、この日の圧巻は高宮丸に乗船したマリンクラブ海遊王の結果で、JIBT初出場のこのチームは午前中に184.2kgという今大会最大のクロカジキをランディングし、更に午後に入り82kgのクロカジキをもランディングして、 1日に2本という大会史上初の快挙を上げ一躍トップに出たことでした。一方、チームインディージョーンズの戸田氏はこの荒れる海の中、スタンディングファイトでカジキに挑み2時間30分のロングファイトの末ラインブレークという新しいエピソードを創り上げました。
いよいよ3日目(最終日)、相変わらず南西の強風が吹き続け雨も時折強く降るという最悪のコンディションの中、海上の様子で45分遅れのスタートとなりましたが各チーム共最後の頑張りを見せ目指すポイントヘ向かいました。しかし荒天の中、カジキは仲々姿を見せず10時のロールコールまでにヒットの報告は2本、しかしこの2本ともバラシてしまったとのこと、また、中日トローリングCが乗船した天光丸も今大会4本目のカジキをヒットさせ今度こそはとのファイトを続けましたが約1時間後にラインブレーク、同じくテケテケFCも12時少し前に大型のカジキを50lbラインでヒットさせ、2時間を経たストップフィッシング後も延々とファイトを続けましたがヒットから約3時間20分後、痛恨のラインブレーク、 1つのドラマを終了させました。
そのような中、山庄丸に乗船したチームフォレックが出場5年目にして初のクロカジキ82.6kgのランディングに成功、又、ヤンマードルフィンC(B)も118kgのクロカジキをランディング、これが今大会のフィナーレを飾るカジキとなりました。天候には今一つ恵まれなかったものの今大会3日間を通じキャッチされたカジキは11尾、 2尾のT&Rを除いた9尾が表彰ステージに上り、その夜開催された表彰パーティーも近年にない盛り上りを見せ無事幕を降ろすことが出来ました。
参加された選手の皆さん、 1年をかけて準備いただいたボランティアの実行委員の皆さん、そして下田市長はじめ地元の皆さん、多大なご協賛を賜ったメーカー各位に対しまして盛大に事故もなく今大会が開催できましたことを心より感謝申し上げ厚く御礼申し上げます。
また、来年下田でお会いいたしましょう。

主 催:ジャパソゲームフィッシュ協会
後 援:下田市、下田市観光協会、下田市漁業協同組合 他
特別協賛:マミヤ・オーピー株式会社、ヤマハ発動機株式会社、株式会社シマノ、ヤ
ンマーディーゼル株式会社

報告:田中 宏(JIBT実行委員長、常任理事)

大会初日、浜名湖GFCのサンチャゴが推定110kgのクロカジキにタグ&リリースを成功させた。ポイント獲得の作戦の1つとはいえヒットチャンスの少ないカジキにタグを打って放流する・・・というこの行為が着実に増えていることは喜ばしいかぎりである。(写真のカジキはタグ&リリース表彰用のレプリカです。)

第17回JIBT表彰結果

団体総合

1位マリンクラブ海遊王344.0クロカジキ184.2kg80lbライン
クロカジキ82.0kg50lbライン
2位アルバコアFC(A)175.3クロカジキ146.1kg80lbライン
3位ネプチューンFC163.0クロカジキ135.9kg80lbライン

個人総合

1位谷山 徳秀マリンクラブ海遊王221.0クロカジキ184.2kg80lbライン
2位風間 清アルバコアFC(A)175.3クロカジキ146.1kg80lbライン
3位佐々木 正ネプチューンFC163.0クロカジキ135.9kg80lbライン

タグ&リリース賞

浜名湖GFCサンチャゴ122.0クロカジキ推定110kg80lbライン

ファーストマーリン賞

有田 俊秀アドミラルフィッシングC45.4クロカジキ75.7kg

最大魚賞

谷山 徳秀マリンクラブ海遊王クロカジキ184.2kg80lbライン

出典:JGFAニュース1995年 No17

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